最高裁判所第二小法廷 昭和25(あ)2501 判決
主 文
本件上告を棄却する。
当審における訴訟費用は被告人の負擔とする。
理 由
弁護人牧野芳夫上告趣意第一点について。
所論は原審において主張せず、従つで原審の判断を経ていない事項に関するもの
であるから、前提において上告審の審判の對象とならないものであるばかりでなく。
第一審判決採証の共犯Aの検察官に対する供述調書中の記載(記録一九一丁表)、
並びに同じく同判決採証の拳銃の存在によつて、絞首以前の拳銃発射の際に殺意の
あつたことは、これを認めるに十分である。その他所論は憲法違反を主張するけれ
ども、その条項不明であるのみならす、主張の実質は明らかに刑訴四〇五条に定め
た事由に該当しないものである。それ故論旨は何れの点から見ても採用できない。
同第二点について。
死刑が、所論憲法第三六条に謂う残虐な刑罰に該らないことは、既に当裁判所の
判例とするところであつて(昭和二二年(れ)第一一九号同二三年三月一二日大法
廷判決。判例第二巻三号一九一頁以下参照)、これを変更するの要を認めないから、
論旨は理由がない。
同第三点について。
所論菓子箱の奪取は、共犯者である原審相被告人Bの所為であることは、第一審
判決採証の同人の検察官に對する供述調書(記録二四八丁)によつて明認できる。
そして強盗共同正犯の一人の財物奪取の所為は、共同正犯者全員においてその罪責
を負うべきものである。所論はそれ自体主張のとおり事実誤認の主張であつて、上
告適法の理由でない。
以上の外、本件は刑訴四一一条各号の事由ある場合に該当するものと認められな
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いから、同四〇八条、一八五条、一八一条に従い、主文のとおり判決する。
この判決は、裁判官全員一致の意見によるものである。
昭和二六年二月一六日
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 霜 山 精 一
裁判官 粟 山 茂
裁判官 小 谷 勝 重
裁判官 藤 田 八 郎
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